核燃料取り出し開始=4号機プール、1年余かけ

―初日トラブルなし・福島第1


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131118-00000067-jij-soci



 東京電力は18日、福島第1原発4号機原子炉建屋の使用済み燃料プールで、核燃料の取り出し作業を始めた。プールには同原発で最も多い1533体の燃料が貯蔵されており、別建屋の共用プールに移して保管する。作業は2014年末までに終える予定。11年3月の事故以降、原子炉建屋から本格的に燃料を取り出すのは初めて。
 4号機プールの取り出し開始で、30~40年かかるとされる廃炉作業は最初の節目を迎えた。
 東電は18日午後、建屋5階の水を張った燃料プールに鋼鉄製の輸送容器(長さ約5.6メートル、直径約2.1メートル、重さ約91トン)を沈め、午後3時25分に1体目の燃料のつり上げを始めた。同6時45分までに水中で4体を輸送容器に収容し、トラブルはなかったという。プール周辺の放射線量は毎時0.04ミリシーベルトだった。
 19日は午前10時に作業を始め、午後7時までに容量いっぱいの計22体の収容を終える予定。その後、輸送容器を引き揚げ除染。クレーンで約30メートル下の地上に降ろし、トレーラーで約100メートル離れた共用プールに運ぶ。
 作業には輸送容器2基を使う。最初は比較的危険性の低い未使用の燃料を移し、強い放射線と熱を持つ使用済み燃料の取り出しに着手する方針。未使用燃料は202体、使用済み燃料は1331体ある。